【初心者向け】国の仕事を受注しよう!「全省庁統一資格」の制度概要を徹底解説

各種許認可申請について行政書士がおつたえします

はじめに

「官公庁の仕事を受注したい」「入札に参加したい」と考えたことはありませんか。

その第一歩として検討されるのが「全省庁統一資格」です。

本記事では、これから入札参加を目指す法人・個人事業主の方に向けて、制度の概要から実務上の注意点までをわかりやすく解説します。


全省庁統一資格とは

全省庁統一資格とは、国の各省庁が発注する「物品の製造・販売」および「役務の提供等」に関する入札に参加するための資格です。

最大の特徴は、1つの申請で複数の省庁に対して有効となる点にあります。

通常、入札参加資格は発注機関ごとに申請が必要となる場合が多いですが、本資格は共通資格として扱われるため、手続きの簡素化につながります。


対象となる業務区分

全省庁統一資格の対象業務は、以下の4つに分類されています。

1. 物品の製造

衣服、印刷物、機械、車両などの製造業務

2. 物品の販売

卸売・小売などによる物品の納入

3. 役務の提供等

広告、情報処理、ソフトウェア開発、翻訳、清掃、保守管理などの各種サービス

4. 物品の買受け

資源回収や不用品の買受け等

特に「役務の提供等」は対象範囲が広く、多くの事業者に該当する可能性があります。


建設工事等は対象外である点に注意

全省庁統一資格は幅広い業務に対応していますが、すべての官公庁業務が対象となるわけではありません。

以下の業務は本資格の対象外となります。

・建設工事
・測量
・建設コンサルタント業務

これらは別の入札参加資格制度が設けられており、それぞれ個別に申請が必要です。

そのため、工事案件への参加を検討している場合は、対象制度を正確に確認することが重要です。


建設業者が申請する場合の売上計上の注意点

建設業者が全省庁統一資格を申請する場合、売上の取扱いにも注意が必要です。

具体的には、以下の売上は本資格における実績として計上することができません。

・完成工事高
・測量等実績高

本資格では、「物品の製造・販売」または「役務の提供等」に該当する売上のみが評価対象となります。

売上区分を誤ると、適切な評価が得られない可能性があるため、事前に整理しておくことが重要です。


申請の基本ルール

法人・個人事業主ともに申請可能

全省庁統一資格は、法人だけでなく個人事業主も申請することができます。


1事業者につき1資格

本資格は、1つの法人または個人事業主に対して1資格が付与される仕組みです。

そのため、

・支店や営業所単位での個別申請は不可
・本社または屋号単位で申請

となります。

また、複数の窓口へ重複して申請することもできません。


等級(ランク)と参加できる案件規模

審査を通過すると、事業者の規模や経営状況に応じて以下の等級が付与されます。

・A
・B
・C
・D

この等級により、参加可能な入札案件の規模が決まります。

評価は主に以下の項目に基づいて行われます。

・売上高(過去2年平均)
・自己資本額
・流動比率
・営業年数
・設備額

これらを点数化し、総合的に判断されます。


申請のタイミングと有効期間

現在の「令和07・08・09年度」資格については、定期審査は終了していますが、随時審査が実施されています。

随時審査のポイントは以下のとおりです。

・年間を通じて申請可能
・有効期限は令和10年3月31日まで

ただし、審査には一定の期間を要するため、入札参加を検討している場合は早めの申請が望ましいといえます。


まとめ

全省庁統一資格は、1度の申請で複数の省庁の入札に参加できる利便性の高い制度です。

一方で、

・建設工事等は対象外であること
・売上計上のルールに注意が必要であること

といった重要なポイントもあります。

制度の内容を正確に理解し、自社の事業内容に適合するかを確認したうえで、取得を検討することが重要です。

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