【創業型は要注意】小規模事業者持続化補助金で対象にならない経費とは?不採択を防ぐ判断基準

補助金

こんにちは。
冬が終わり、春の気配を感じたと思ったら花粉症の季節ですね。
それでも新しい年度がやってきて、ワクワク感が大きいです。

創業間もない方が利用できる、小規模事業者持続化補助金<創業型>
相談を受けていて特に多い誤解が、「通常業務に必要な経費も対象になる」という認識です。

そこで今回は創業型で対象外となる経費の具体例と、不採択を防ぐための判断基準についてお伝えします。


1. 制度の本質:支援対象は“販路開拓”

持続化補助金は、

  • 販路開拓
  • 販路開拓と一体となった業務効率化

を目的とする制度です。

したがって、経費が補助対象となるかどうかは、

その支出が売上拡大に直接つながる取組であるか

という観点で判断されます。


2. 通常の事業活動に係る経費は原則対象外

創業期に特に注意すべきなのが、「通常の事業活動に係る経費」です。

代表例は以下のとおりです。

  • 販売商品の仕入
  • 老朽化した既存機械の取替え
  • 応接室のソファ購入
  • 従業員用事務机の購入

これらは事業運営上必要であっても、「販路開拓のための新たな取組」とは評価されにくいため、原則として補助対象外となります。

創業間もない事業者にとっては、すべてが必要経費に見えます。
しかしこの補助金は「事業の立ち上げ費用」を支援する制度ではないのでご注意ください。


3. 重要な視点:通常業務=即対象外ではない

ここで重要なのは、単純に「通常業務だから不可」というわけではない点です。

判断基準は、

その経費が販路開拓にどう結びつくのか、具体的に説明できるか

です。

不可となりやすい例

・単なる老朽設備の更新
→ 維持・補修の範囲とみなされる

検討余地がある例

・新商品開発や新市場参入のための設備導入
→ 明確な販路拡大戦略と結びついている場合

つまり、「経費の内容」だけでなく、「事業計画全体との整合性」が問われます。


4. その他の主な補助対象外経費

創業型であっても、以下の経費は対象外とされています。

車両関係

  • 自動車
  • フォークリフト
  • キッチンカー
  • キッチントレーラー など

通常経費・運営経費

  • 駐車場代、敷金、保証金
  • 光熱水費
  • 電話代、インターネット利用料
  • 消耗品(名刺、文房具等)
  • 雑誌購読料、新聞代
  • 団体会費
  • 飲食・接待費

人件費関係

  • 役員報酬
  • アルバイト代
  • 派遣費用
  • 謝金

支払方法に関する制限

  • 10万円(税抜)超の現金払い
  • ポイント・キャッシュバックを伴う支払い
  • 補助事業期間内に支払いが完了していない分割払い

これらは制度趣旨に照らし、補助対象外とされています。


5. 不採択・採択取消のリスク

注意すべきなのは、計上経費の大半が補助対象外と判断された場合、

  • 不採択
  • 採択取消

となる可能性がある点です。

「とりあえず申請する」という姿勢ではなく、経費の適否を慎重に検討する必要があります。


6. 採択される計画に共通する要素

採択されやすい事業計画には、以下の共通点があります。

  • 市場分析が明確
  • ターゲットが具体的
  • 販売促進方法が具体化されている
  • 経費と売上増加の因果関係が論理的に説明されている

重要なのは、

  1. どのように売上を伸ばすのか
  2. そのために何が必要か

という順序で計画を組み立てることです。

経費から発想するのではなく、販路開拓戦略から逆算する姿勢が求められます。


まとめ

創業型であっても、

  • 創業に必要な経費
  • 通常業務で使用する経費

が自動的に補助対象になるわけではありません。

判断の基準は一貫して、

その支出が販路開拓にどのように貢献するのか

という点です。

補助金申請では、「経費の必要性」ではなく、「売上拡大との関連性」を論理的に説明することが不可欠です。

創業型の申請にあたり、

  • この経費は対象になるのか
  • 通常業務と判断されないためにはどう書くべきか

といった疑問をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

行政書士モアナ法務事務所では、
事業計画の構成整理から経費の適否判断まで、実務に即したサポートを行っています。